あなたなら、容貌の醜い女性と結婚できますか?
本日お伝えするのは、三国志に登場する人物、許允とその妻のお話。
妻の阮氏は容貌がすこぶる醜く、中国古代の「四大醜女」に数えられるほどです。しかし、彼女はとても賢く、先見の明がありました。
ちなみに中国古代の「四大醜女」とは
しかし、彼女たちは容貌は醜くても、才徳兼備の賢明な女性たちでした。
才徳兼備の中国古代の「醜女」
三国時代、許允(きょいん)という男の妻・阮氏(げんし)はとても賢明であったが、容姿は非常に醜かった。
許允が初めて彼女を見た時、彼女のあまりの醜い容貌に愕然とし、婚礼が終わり、来客が去ったあとも妻の部屋に入ろうとはしなかった。
しばらくして阮氏が下女に夫の様子を見てくるようにと告げると、下女は戻ってきて「旦那様はある来客とお話中です」と答えた。阮氏は「その人は桓范さんに違いありません。彼が夫に、部屋に入るよう説得しているのでしょう」と言った。
しばらくすると、許允が寝室に入ってきたが、すぐ出ようとした。阮氏が裾を掴み引き留めると、許允は「妻には四徳(婦人のもつべき四つの徳。婦徳・婦言・婦功・婦容)が備わらないといけないと言われるが、お前はいくつ持っているのか」と聞いた。
阮氏は「私に足りないのは、容貌だけです。『士に百行あり』と申しますが、あなたはそのうちいくつ備わっていますか」と言った。
「私は全部持っている」と許允。
「『百行』の筆頭が徳ですが、あなたは色をお好みになり徳をお好みになりません。どうして全部持っているなどと言えましょう」と阮氏。
許允は多いに恥じ入り、彼女が非凡な女性であることを知った。かくしていつも仲睦まじく、尊敬しあう仲(古代の夫婦は相敬如宾を参照)となった。
女性にとって一番重視すべきものは「容貌」ではなく、「徳」である。年月が経てば「美貌」はいずれ去っていくが、人徳はいつまでも輝くからだ。
(中国語)阮氏醜女
黃帝之妻嫫母、齊宣王之後鍾離春、梁鴻之妻孟光、許允之妻阮氏,常被稱為古代的四大醜女,她們都是以賢德著稱。
許允,高陽人,三國時期曹魏名士。許允娶了阮德慰女兒為妻,花燭之夜,發現阮家女貌醜容陋,匆忙跑出新房,從此不肯再進。後來,許允的朋友桓范來看他,對許允說:「阮家既然嫁醜女於你,必有原因,你得考察考察她。」許允聽了桓范的話,果真跨進了新房。但他一見妻子容貌拔腿又要往外溜,新婦一把拽住他。許允邊掙扎邊同新婦說:「婦有『四德』,你符合幾條?」新婦說:「我所缺的,僅僅是美容。而讀書人有『百行』,您又符合幾條呢?」許允說:「我百行具備。」新婦說:「百行德為首,您好色不好德,怎能說具備呢?」許允啞口無言。從此夫妻相敬相愛,感情和諧。
讚曰:君子百行,以德為首,阮氏發問,許允啞口,賢妻相夫,恩愛方久,賢賢易色,何陋之有。