不倫とか離婚とか、当たり前のようになった今の世の中。
特に中国では、「愛人」を養っていない官僚はほとんどいないのが現状です。
（中国語にも「愛人」という言葉がありますが、「配偶者」の意味です。）
中国の伝統文化では、婚姻以外に不当な異性関係を持つのは罪とみなされます。 過ちを犯すと、自分又は子孫に報いが来ると言われています。中国の歴史上には後世への戒めとして、実録がたくさん残されています。
ちなみに、「愛人」のことを中国語では「情人」または「第3者」といいます。 官僚の愛人は「二奶」（気になる流行語「二奶」を参照）といいます。確か前に、汚職などで「双規」された官僚で、「二奶」を100人以上養っていた人がいましたよね。 あきれるとともに、超常的な記憶力に脱帽です(^_−)−☆ 100何人も、よくも覚えられるもんなんですね。
ちなみに、世界中の注目を集めていた重慶事件の主役・薄煕来も実は、大の「好色官僚」で、女性の乳●を噛み千切ったことでも有名です。このことを暴露した記者は、おかげさまで刑務所に数年間入れられました。
因果応報の実録：恐るべき好色と多淫の応報
明朝のとき、武昌に朱煥(しゅかん)という書生が住んでいた。朱煥には文章と詩を書く才能があり、現地ではちょっとした有名人だった。残念ながら、朱煥は本をたくさん読んだが、学んだのはただ文彩だけで、聖人・賢人からの教えである礼儀と人倫などは守らなかった。朱煥はひたすら好色で多淫であった。朱煥の家は裕福で、使用人はきれいな女性ばかりを選んで雇った。そして、使用人が入居するとお金と装身具で誘惑し、不当な男女関係を持った。家の乳母も、朱煥によって汚された。
ある日の夜、朱煥はまた不当な男女関係をもった。すると突然、窓の外から罵る声が聞こえてきた。
「色の芝居に夢中になり
前途が途切れ 後世が夭折する
いたわしい客よ
色に溺れる者 色のために滅びる」
驚いた朱煥は全身に冷や汗をかいた。それから、朱煥は試験を受ける度に落第し、のちに朱煥の一人息子もやはり、若死にしてしまった。家運もだんだんと衰え、朱煥は貧しい中で中年生活を送った。目の前で起きている自分の家の悲惨な遭遇から、やっとこれらは自分の好色と多淫による応報であることが分かったが、気づいたときはすでに遅かった。本当に哀れである。
昔、楚成(そせい)という書生がいた。結婚後も長年子供を授からなかった。楚成はふだん神を敬い、朝晩、恭しく礼拝を行っていた。ある晩、楚成の妻の夢に神が現れて「お前の夫が私に対してとても真心を込めて敬っているので、私はすでにお前に息子を授かるよう天上に願い出た」と言った。楚成の妻は「私の夫は科挙に合格することができますか？」と聞いた。神は「善を行い、徳を積むことをさらに頑張って続けると、将来功名を得ることができる」と答えた。起きた後、楚成の妻は夢のことを夫に詳しく話した。楚成はそれを聞いて欣喜雀躍(こおどりして喜ぶこと)した。それから、功名を得るため、心を込めて善を行い、さらに勉学に励み、早いうちに子どもに恵まれ、科挙に受かることを望んだ。
しかしある日、楚成は友人と酒を飲みながらじゃんけんをした後、余興が終わらず、友人誘われ風俗店に行き、女郎買いをした。その晩、楚成の妻は神が現れて叱る夢を見た。
「お前の夫は自重せず、あろうことか、外で酒を飲み、女郎買いをして自ら陰徳を損なった。その汚さは天上の神の怒りを買い、今後は子どもを授からないだけでなく、功名からも除名される」
翌日、楚成が家に帰ると、楚成の妻は「昨夜、いったい何をしましたか」と詰問した。楚成がありのままを話すと、悲しんだ妻は倒れてしまった。妻は気を取り戻すと、夢で言われた神の言葉を夫に伝えた。楚成はそれを聞いて、後悔して止まなかった。一度の過ちが取り返しのつかない永久の汚点となってしまったのだ。それからというもの、楚成夫婦はずっと貧困にさいなまれ、跡継ぎもいないまま、ため息の中で人生を終えた。
人々はこの二つの物語を読んで感慨無量になり、不倫は決してしてはいけないことだと分かるようになった。不倫による悪の報いは本当に恐ろしいものである。今の世の中、特に中国社会では至る所で色欲による誘惑に触れることができる。人々もこのような環境の中で、ますます不倫や性の乱れを恥ずかしいと思わなくなり、ひいてはそれらのものを求める人もいる。無知の中で自分を極めて危ない境地に置いてしまうのも知らずにだ。
【中国語】
因果报应实录：好色贪淫，报应可畏
明朝武昌有位书生名叫朱焕，他的文章诗词在当地都颇有点小名气，可算是一个才子。只可惜他读书虽多，学到的只是文彩修饰，圣贤书中的礼仪人伦却不遵守，总是一味贪色纵淫。他家中富裕，所雇佣人皆挑选貌美女子，入住不久，便开始用金钱饰物渐渐的诱惑她们，然后与她们发生不正当的两性关系，即使是家中的乳娘，也被他玷污。这个朱焕简直可以说是荒淫无耻之极。
一天晚上，朱焕又与女子发生不正当的两性关系，突然窗外有个声音骂朱焕道：“新色正欢残色戏，前程削尽后代殇；可怜一个斯文客，贪色原来为色亡。”“后代殇”一句中的“殇”字，就是夭折的意思。 朱焕闻声，吓的浑身直冒冷汗。自此朱焕每逢考试，皆是名落孙山，他唯一的儿子后来也真的夭折了，而且其家运不久也渐渐衰败了。朱焕在穷困的中年，眼睁睁的看到自己家悲惨的遭遇，方才醒悟此乃自己好色乱性的报应，但是为时已晚矣！真是可怜啊。
在古代还有一个读书人名叫楚成，结婚多年无子。楚成平素对神明虔诚，早晚恭敬礼拜。有一天晚上，妻子梦见神对她说：“你丈夫十分诚心敬我，我已向上天请求，赐给你一个儿子。”妻子又问：“我丈夫可会中举？”神回答：“只要再勤力行善积德，将来可得功名。”睡醒后，妻子将昨夜所梦，详细告知丈夫，楚成听后欣喜万分。从此更加虔诚，为求功名也能用心做一些善事，读书更勤奋，期望早生贵子，金榜高中。
不料，有一天晚上，与朋友饮酒猜拳，酒后余兴未尽，在无德友人的怂恿之下，到妓院嫖娼。当晚，妻子就梦见神明怒斥道：“你丈夫不珍重自爱，竟然在外饮酒嫖妓，自损阴德，污秽触怒了天神，不但今后无子，而且受谴责革除功名。”第二天楚成回家，妻子逼问丈夫昨晚所干何事，楚成如实相告，妻子闻知丈夫昨晚确实饮酒宿娼，顿时伤心欲绝，昏倒于地。楚成见状，慌忙救醒妻子，妻子醒后，将昨夜梦中神明怒责的经过告诉丈夫，楚成听后悔恨莫及，一失足顿成千古恨，从此夫妻愁怅不已，终生贫困潦倒，没有子嗣。
后来，有人知道此事作诗叹曰： 诚神赐子复归无，为进青楼德行亏； 子降石麟名金马，身荣子贵付东流。
看了这两个故事，令人感慨不已，从中可知：为人万万不可发生乱性之事，乱性所导致的恶报之大真的是可惧可畏又可怕呀。在当今，世界上尤其是中国大陆社会，到处都可接触到色欲诱惑的宣传，几乎是处处都布满了在色欲上迷惑人，引人犯罪的陷阱，人们在此环境下越来越不以乱性为耻，许多人笑贫不笑娼，甚至有的人还在不断追求那些黄色下流的东西，在无知中把自己置于极度的危险之中。我想：在此环境中一切真正有志向有作为的人都应当尽全力洁身自好，尽力不接触不沾染这些败坏的东西，尽量不要让其影响、污染到自己，绝对不可随波逐流。
