旧暦新年、明けましておめでとうございます。
中華圏や韓国などでは、新年を旧暦で祝いますが、ことしは2月8日が旧暦の元旦でした。
さて、ことしの干支は「サル」。サル年にまつわる成語があるので、ちょっと触れてみます。
中国語には「猴年馬月」という「成語」があります。
使い方としては、
例えば中国人に「悪事をし尽くした中国共産党はもうすぐ崩壊する」「江沢民が法で裁かれる日がもうすぐやってくる」などの話をすると、大概の人は「要等到猴年馬月啊!(いつになることやら!)」といって、信じようとしないのです。
つまり、「いつになるかわからない日、信じられないありえない話」などの意味として使われています。
では、「猴年馬月」とは本当に存在しない架空のものなのでしょうか。
「猴年」とは、十二支の「サル年」の意味で、日本語の猿(サル)は中国語では「猴」(hou2)といいます。
ちなみに十二支は以下のとおり。
「子」(zi3)=「鼠」(shu3)
「丑」(chou3)=「牛」(niu2)
「寅」(yin2)=「虎」(hu3)
「卯」(mao3)=「兔」(tu4)
「辰」(chen2)=「龍(龙)」(long2)
「巳」(si4)=「蛇」(she2)
「午」(wu3)=「馬(马)」(ma3)
「未」(wei4)=「羊」(yang2)
「申」(shen1)=「猴」(hou2)
「酉」(you3)=「鶏(鸡)」(ji1)
「戌」(xu1)=「狗」(gou3)
「亥」(hai4)=「猪」(zhu1)
十二支と同じように、実は、各月にも動物が当てられていて、馬月というのも確かにあるのです。
正月天寒,山林間唯有老虎出沒,叫「虎月」;
二月春暖,小草初綠,兔子活躍為「兔月」;
三月多霧,有了雷聲,神龍顯現,叫「龍月」;
四月天暖,蟄蛇出洞,叫「蛇月」;
五月草長,人歡馬叫,謂「馬月」;
六月草茂,羊群遍野,稱「羊月」;
七月樹茂,群猴出沒山間,稱「猴月」;
八月中秋,殺雞飲酒,稱「雞月」;
九月秋收,防盜要狗,叫「狗月」;
十月秋涼,肥豬滿圈,稱「豬月」;
十一月下雪,屋內多鼠,謂「鼠月」;
十二月風寒,老牛歸棚,稱「牛月」。
つまり、
旧暦1月は寒いので、出没するのは虎だけ。といことで1月は「虎月」
2月は春になり、ウサギが動き出す時期なので「兎月」
3月は霧が多く、雷が鳴り、神龍が現れるので「龍月」
4月は暖かく、蛇が洞から出てくるので「蛇月」
5月は草が伸び、人も馬も喜ぶので「馬月」
6月は草が茂り、羊の群がいたるところに見られるので「羊月」
7月は樹木が茂り、サルの群が山間で出没するので「サル月」
8月は中秋の明月、鶏を殺して酒を飲むので「鶏月」
9月は収穫の秋、盗賊を防ぐに犬が必要なので「犬月」
10月は秋で涼しく、豚小屋に肥えた豚がいっぱいなので「豚月」
11月は雪が降り、部屋の中にネズミが多くなるので「ネズミ月」
12月は風が冷たく、牛も小屋に戻るので「牛月」
ということで、「猴年馬月」とは「実在しない日」として認識している人が多いですが実際は12年に一回本当にやってくるのです。
旧暦の正月が「寅」なので、順番に数えると「午」月は旧暦の5月にあたります。これを新暦に直すと、今年は6月5日から7月3日までの1ヶ月が「馬月」になるそうです。
ということなので、「共産党が潰れるというのは猴年馬月のことだ!」と言う人たち、本当にその日が現実としてやってくるかもしれないですね!